●妊婦健診、どんな服装で行けばいいの?
●妊婦健診ではどんな服装を避けるべき?
●妊婦健診で恥ずかしい思いをしたくない!
初めての妊娠は嬉しさや楽しさがある反面、「初めて」の連続で不安に感じることもあるでしょう。
特に、妊婦健診における服装が分からない、妊婦健診で恥ずかしい思いをしたくないという気持ちが強い妊婦さんにとって、妊婦健診における服装選びは重要なポイントです。
この記事では、妊婦健診での服装選びの基本から、季節や検査内容に応じた服装選びのポイントを詳しく解説します。
これを読めば、妊婦健診がスムーズに進むだけでなく、妊婦さんがリラックスして妊婦健診に臨むことができるようになります。
妊婦健診は、妊婦さんがお腹の赤ちゃんを直接確認できる大切な時間です。
安心して妊婦健診に臨めるように、この記事を今後の妊婦健診の準備に役立ててくださいね。
妊婦健診のスケジュールと主な検査
妊婦健診の費用は保険が適用されないため、自費診療となります。
しかし、多くの自治体では、妊婦さんの経済的負担を軽減するため、健診費用の一部を公費で負担しています。
お腹の赤ちゃんの心拍が確認できたら、まずはお住まいの自治体の窓口で母子手帳と妊婦健診の受診券を受け取りましょう。
妊婦健診のスケジュール
妊婦健診は、妊婦さんやお腹の赤ちゃんの健康状態に基づいて、主治医の判断でスケジュールが決まる場合もありますが、概ね以下のスケジュールで行われます。
●妊娠初期〜23週(妊娠6か月末まで)・・・4週に1回
●妊娠24週〜35週(妊娠7〜9か月末)・・・2週に1回
●妊娠36週(妊娠10か月)以後出産まで・・・週に1回
妊婦健診の主な検査
妊婦健診で行われる主な検査には次のようなものがあります。
検査の内容や回数は、通院している病院やクリニック、妊婦さんやお腹の赤ちゃんの健康状態によって異なります。
心配事や不安がある場合は、事前にメモを取っておくと、落ち着いて質問しやすくなります。
些細なことでも、気になることはその都度尋ねて解消するようにしましょう。
●尿検査
●体重測定
●血圧測定
●超音波断層検査(エコー検査)
●血液検査
●内診(膣の中に指を入れて子宮や子宮頸管の状態を診ます)
●外診(お腹の上から子宮に触れて赤ちゃんの位置を確認したり、腹囲、子宮底長を測定します)
●子宮頸がん検査
●心電図
●ノンストレステスト(NST)
妊婦健診で失敗しないための服装選びの基本
妊婦健診の服装選びで最も大切なポイントは、「妊婦さんが快適で、着脱しやすい服装を選ぶこと」です。
特に妊娠初期はつわりで体調がすぐれない妊婦さんも多く、服装によっては苦しくなったり、気持ち悪くなったりすることもあります。
まずは妊婦さんが楽で快適に過ごせることを重視してください。
その上で、次の3つのポイントを意識すると妊婦健診がよりスムーズに進みます。
1. 着脱しやすい服装
妊婦健診では、超音波検査など、毎回のように衣服を脱ぐ場面があります。
そのため、着脱しやすい服装を選ぶことが大切です。妊婦帯を使用する場合は、着脱に時間がかかるさらしタイプは避け、ベルトタイプやパンツタイプの妊婦帯を選ぶ方が良いでしょう。
2. 脱ぎやすく履きやすい靴
妊婦健診では、体重測定や診察台に上がる際に靴を脱ぐ機会があります。
そのため、手を使わずに簡単に脱ぎ履きできるスリッポンやバレエシューズのような靴がおすすめです。
また、病院やクリニックに向かう際に歩く時間が長くなる妊婦さんには、アウトドア向けに作られたサイドゴアブーツもおすすめです。
靴紐がなく脱ぎ履きしやすい上に、地面をしっかり捉えるため歩きやすく、撥水加工や防水加工が施されていて、雨の日でも安心です。
妊婦さんは、お腹の重みで重心が偏るので、靴の脱ぎ履き時は転倒に注意してくださいね。
3. 袖や裾をまくりやすい服装
妊婦健診では血液検査やエコー検査など、洋服の袖や裾をまくる場面が多くあります。
夏場は自然と軽やかな素材や袖が短い服装を選ぶため、特に気にすることはありません。
一方、寒い時期は服装選びに注意が必要です。厚手の衣服を重ね着するのは避け、すぐに着脱できるアウターを組み合わせることで、袖や裾をまくりやすい服装を心がけましょう。
季節ごとに変わる妊婦健診の服装選び
妊婦健診での服装選びは、季節によっても変わります。
ここでは、妊婦さんがより快適に過ごせる服装を選ぶために、季節ごとのポイントを紹介します。
春・秋:寒暖差に気をつけよう
春や秋は過ごしやすい日が増える一方で、一日の気温差が大きくなることもあります。
この時期には、妊婦さんが快適に過ごせるように調節しやすい服装を選ぶことが大切です。
例えば、温かいカーディガンやパーカー、薄くて軽いウインドウブレーカーを持って行くと、さっと羽織るだけで体温調節ができるのでおすすめです。
また、足元が冷える日にはレッグウォーマーを使うとより温かく過ごせます。
夏:冷房の効き過ぎに対処できる準備があると安心
夏は特に暑く、妊婦さんにとっては体温調節が難しい季節です。
妊婦さんは新陳代謝が盛んで汗をかきやすくなるため、
この時期は、ノースリーブのワンピースやスカートなど、涼しくて通気性の良い服装を選びましょう。
また、冷房の効いた場所に汗をかいた状態で入ると冷えやすいため、冷え対策として、カーディガンやストールを用意すると良いでしょう。
特に、電車やバスなど公共交通機関で移動する場合は、車内の冷房が強く効いていることもあるため、羽織るものを用意しておくと安心です。
冬:妊娠後期はレギンスよりもパンツ!厚手の衣服の重ね着には注意しよう
寒さが厳しい冬は、マタニティ用の温かいインナーやレギンス、マフラー、レッグウォーマー、着脱が簡単にできるアウターなどのアイテムを使うのがおすすめです。
ただし、妊娠後期の妊婦さんは、お腹が大きくつかえてしまうため、レギンスを履くのが難しくなります。
この場合のおすすめのコーディネートは、温かい生地のワンピースに裏起毛のマタニティパンツの組み合わせです。
これで、妊娠後期に行われる内診や経腟法・経腹法のエコー検査のどちらにも対応できます。
また、冬の服装の注意点として、厚手の衣服の重ね着は避けるようにしましょう。
厚手の衣服を重ね着すると、正しく血圧測定ができなかったり、血液検査の際に腕を出せずに、衣服を半分脱ぐように指示が出ることがあります。
検査内容に合わせた服装選び
妊婦健診では、妊婦さんとお腹の赤ちゃんの健康を守るために様々な検査が行われます。
それぞれの検査に適した服装を選ぶことで、妊婦健診がスムーズに進みます。
ここでは、次の5つの検査項目別に、妊婦健診での服装選びのポイントを紹介します。
●血液検査
●エコー検査(経腟法)
●エコー検査(経腹法)
●心電図
●ノンストレステスト(NST)
血液検査:腕が出ている服装や袖をまくりやすい服装がおすすめ
妊婦健診では、血液型や感染症のほか、血糖値や貧血の有無などについて調べるため、通常、妊娠初期、中期、後期に各1回ずつ血液検査が行われます。
血液検査では、腕を出して採血を行うため、袖をまくりやすい服装がおすすめです。
もし長袖の服を選ぶ場合でも、柔らかい素材であれば袖をまくりやすく、採血がスムーズに行えます。
エコー検査(経腟法):スカートやワンピースがおすすめ
経腟法のエコー検査では、棒状の経膣プローブという器具を膣内に入れて妊婦さんの子宮や胎児の様子を観察します。
検査の際は、椅子型の診察台にショーツを脱いだ状態で座ります。
診察台に座ったら、電動で診察台が上がり、両足を左右に開きながら背もたれが倒れます。
医療機関によっては、足元にかけるタオルを用意していないこともあります。
そのため、「ズボンを履いて行ったら、下半身を隠すものがなくて恥ずかしい思いをした!」という妊婦さんの話を聞くことがあります。
スカートやワンピースなら、ショーツを脱ぎやすく、診察台に座った時に下半身を覆えるので、より安心です。
エコー検査(経腹法):上下が分かれている服装がおすすめ
経腹法のエコー検査では、お腹に滑りを良くするゼリーを塗り、器具をあてて赤ちゃんの様子を観察します。
この検査では、洋服を胸元あたりまでまくる必要があるため、ウエスト部分がゴムやリブでできているパンツやスカート、少し持ち上げるだけでお腹が出せるようなトップスがおすすめです。
また、タオルやひざ掛けを用意していない医療機関もあるため、ワンピースで妊婦健診を受ける場合は、ひざ掛け代わりになるストールなどがあると便利です。
心電図:金属、ワンピース、足首が出ないタイツやストッキングは避けるべし
妊娠すると血液量が増えて、心臓への負担も増加します。
妊婦健診では、妊婦さんの心臓の状態を確認するために心電図検査が行われます。
心電図検査では、心臓の収縮に伴って発生する微弱な電流を捉えるために、胸部、手首、足首に電極をつけるので、ワイヤーや金具のついたブラジャー、下着、ワンピース、足首が出ないタイツやストッキングなどの服装は避けましょう。
ノンストレステスト(NST):上下が分かれている服装がおすすめ
出産予定日が近づくと、お腹の張り具合や赤ちゃんの心拍を測るノンストレステスト(NST)が行われます。
NSTは、専用のベルトをお腹に巻き付け、30〜40分程度安静にした状態で行われるため、上下が分かれている服装が適しています。
また、NSTを受ける頃には、妊婦さんのお腹が大きくなっていてボトムスの締め付けが辛く感じる時期でもあるため、お腹への圧迫感が少ないマタニティ用のパンツやスカートを選ぶと良いでしょう。
まとめ
●妊婦健診のスケジュールと主な検査
●妊婦健診で失敗しないための服装選びの基本
●季節ごとに変わる妊婦健診の服装選び
●検査内容に合わせた服装選び
この記事では、妊婦健診のスケジュールと主な検査、妊婦健診における服装選びの基本、そして季節や検査内容に応じた服装選びのポイントを詳しく解説しました。
妊婦健診は、妊婦さんとお腹の赤ちゃんの健康を守るだけでなく、妊婦さんにとって、赤ちゃんを直接確認できる大切な時間でもあります。
季節や検査内容に応じた適切な服装を選び、妊婦さん自身が快適でリラックスした状態で妊婦健診を受けられるようにしてくださいね。