大切なパートナーとの間に授かった大切な赤ちゃん。 「お腹の中に赤ちゃんが宿っている期間を大切に過ごしたい」「お腹にいるうちから赤ちゃんにとっていい影響を与えてあげたい」と考えているママ、パパもいるのではないでしょうか。
今回はそんな妊娠中のママ、そして妊娠中の妻を支えるパパが妊娠期間中にできるおすすめの「胎教」についてご紹介していきます。
\この記事はこんな人におすすめ/ ●胎教にどんな効果があるのか知りたい人 ●胎教をいつから始めればいいか迷っている人 ●お腹にいる赤ちゃんが、いつどんな発達をするのか知りたい人
胎教をするとよいと聞くけれど「そもそも胎教って何?どんな効果があるの?」
妊娠期間中に胎教をすると良い効果があるとよく言われていますが、そもそも胎教とはどんなことなのでしょうか? 「胎教」という字からも胎児からの教育を目的としたイメージがありますよね。 妊娠期間中からお腹の赤ちゃんにクラシック音楽や英語の音楽を流して聞かせるといった教育的なことをすることが胎教だと思っている人も多いかもしれませんが、胎教は赤ちゃんへの教育だけを目的とするものではありません。 胎教をすることで、お腹にいる赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しむことで親子の愛着関係を育むことや、ママのメンタルを安定させるという面で胎教がおすすめされているのです。
胎教ってどんなことをするの?
胎教でモーツアルトの音楽を聞かせると良いと聞いたことがある人も多いかもしれませんね。 これは、モーツアルトの曲の中に人間が聞いていて心地の良い周波数の音が多く使われており、赤ちゃんの脳の発達にいい効果があるのではないかと期待されているため、よくおすすめされているのです。 しかし、実の所こういった教育的なことを目的とした胎教に対して科学的に効果があると証明されているわけではありません。モーツアルトにこだわる必要はなく、ママが好きな曲、リラックスできる曲を流すだけでも胎教になると考えられています。 他にも、絵本の読み聞かせをしてあげたり、お腹の赤ちゃんに向かって話しかけたり、お腹に手を当てたりすることも胎教と言われます。 「知能が高くなる」「賢い子が育つ」といったことに対する効果については、科学的には実証されておらず、胎教に一体どんな効果があるのかということは、まだまだ解明されていない部分が多いです。 ただ、音楽を聞いたり、ママの語りかけといった胎教に対して、お腹の中にいる赤ちゃんが何の刺激も受けていないということではありません。
いつから耳が聞こえるの?
赤ちゃんの耳は妊娠4ヶ月の後半頃から聞こえ始めているといわれます。 安定期といわれる、妊娠5ヶ月になると、赤ちゃんの前頭葉や神経の発達が始まり、五感が発達します。 多くのママが胎動を感じる妊娠6ヶ月になると脳細胞の数も揃い、内耳が完成します。赤ちゃんはお腹の中で、ママの声はもちろん子宮の中に響いてくる音も聞くことができるのです。
音楽を聞かせたり、話しかけることの効果とは?
お腹にいる赤ちゃんは子宮や羊水に包まれているので、普段私達が聞いているようなクリアな音をキャッチできるわけではありませんが、生まれてきた赤ちゃんは、ママのお腹にいたときによく聞いていた音や声を好み反応することが確認されています。 赤ちゃんはママやパパの声や、よく聞こえてきた音をちゃんと覚えているのです。このことからも、胎教はお腹の赤ちゃんへ何の効果もない訳ではなく、お腹の中の赤ちゃんと外の世界をつなぐ良い効果があることがわかります。
胎教によって赤ちゃんはいつからどんな反応をみせる?
赤ちゃんはママのお腹の中でどのような成長を遂げ、胎教に対してどんな反応をするようになるのでしょうか? お腹にいる赤ちゃんがいつごろから、どんなことができるようになるのか知ることで我が子の成長を実感できますし、胎教を始めるにあたって確認しておきましょう。
妊娠2ヶ月の胎教(4〜7週)
産婦人科で赤ちゃんの心拍が確認でき、妊娠したことによる喜びを感じる頃です。口、目、脳、神経もできはじめます。赤ちゃんの成長を助ける効果のある葉酸を意識して摂取していきましょう。 妊娠の喜びを感じる一方で、ママのつわりが始まりつらい時期でもあります。まだ赤ちゃんの耳は聞こえていませんが、ママ自身のリラックスと胎教を兼ねて、パパと一緒に気持ちがリラックスする曲を聞いてみてはいかがでしょうか。
妊娠3ヶ月の胎教(8〜11週)
胎芽から、胎児と呼ばれるようになります。赤ちゃんはイチゴのように小さいですが、ものすごいスピードで成長中です。つわりが落ち着いてきたら、赤ちゃんの成長に効果的な食事を心がけましょう。 胎動を感じるのはもう少し先ですが、お腹が少しだけぽっこりしたように感じます。お腹をやさしく撫でる胎教を始めてみるのもおすすめです。
妊娠4ヶ月の胎教(12〜15週)
赤ちゃんのフォルムも人っぽくなり、聴覚の発達が始まります。4ヶ月の後半になると早くも赤ちゃんはママの声をキャッチし始めると言われています。この時期から赤ちゃんへ語りかけの胎教をスタートするママも多いです。
妊娠5ヶ月の胎教(16〜19週)
脳の発達が進み、前頭葉ができてきます。前頭葉は脳の中でも視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感を司る部分です。赤ちゃんは、お腹の中であくびをしたり、手足を動かしながら自由に子宮の中を動き回っています。
この頃に胎動を感じることができるでしょう。本格的に胎教を始めるのにおすすめのタイミングです。
妊娠6ヶ月の胎教(20〜23週)
手足を動かしたり、表情を変えてママの声や音楽の胎教にも赤ちゃんが反応を見せてくれるようになります。さらに、今までママにしか伝わっていなかった胎動も、パパがお腹を触って感じ取れることもあります。パパにも赤ちゃんとのふれあいを楽しんで胎教に参加してもらえるおすすめのタイミングです。
お腹を少し押してみたりして、赤ちゃんからの蹴り返しの反応がないか、胎教の一つでもあるキックゲームを始めるのがおすすめのタイミングです。赤ちゃんが上手に蹴り返してあげたら、お腹をなでたり、「よくできたね」と声をかけてあげましょう。
妊娠7ヶ月の胎教(24〜27週)
妊娠7ヶ月で赤ちゃんの耳は大人とほとんど変わらないぐらいの機能にまで発達しています。この頃になるとママ、パパの声の違いも聞き分けられます。 ママとパパの声はもちろん、慣れ親しんだ人の声や音を聞き分けたり、記憶することもできるので、赤ちゃんのおじいちゃんや、おばあちゃんなど身近な家族にも胎教に参加してもらうのもおすすめですよ。
また、光の変化も感じ取っています。明るい場所にいるか、暗い場所にいるかも赤ちゃんにはわかるので、ママが日の光を浴びてお散歩にでかけたり、規則正しいリズムで寝ることも胎教の一つとなります。
妊娠8ヶ月の胎教(28〜31週)
骨格ができあがり、赤ちゃんの力が強くなってきます。キックゲームの胎教がより楽しく感じられる頃です。 この時期に赤ちゃんの脳神経は急速な発達をするので、ママは体内に有害物質が入らないように食事に一層気を配り、カルシウム・タンパク質、ビタミン、DHAなどを意識して摂取すると赤ちゃんの成長にも効果的です。魚や和食を中心とした食事が特におすすめです。
妊娠9ヶ月の胎教(32〜35週)
骨盤に頭をすっぽり入れて、着々と外の世界に飛び出す準備をしています。赤ちゃんには感情があり、笑ったり、顔をしかめたりして、快・不快の感情も表現することがあります。
音楽を聞かせてあげたり、歌を歌ったり、どんどん胎教をして赤ちゃんへ様々な刺激を与えてあげると良いでしょう。
妊娠10ヶ月の胎教(36〜40週)
赤ちゃんはいつ生まれてもおかしくない状態にまで成長しています。今まで胎盤とへその緒を通してママから酸素や栄養を受け取っていましたが、生まれてから始まる肺呼吸や母乳をのむためにさらに内蔵や神経系統を発達させ出産に備えています。
赤ちゃんの名前が決まっている場合、名前をたくさん呼びかける胎教をしてあげましょうね。
胎教を始めるのは結局いつがいいの?おすすめのタイミングについて
「結局のところ、胎教はいつから始めるといいの?」と疑問に思われている人もいるかもしれませんね。 胎教は、いつから始めないといけないという決まりがあるものではないので、ママが始めたいと思った時いつでも始めてもいいです。もちろん、妊娠がわかってすぐに赤ちゃんへ語りかけても大丈夫。 あえて、おすすめのタイミングをあげるとしたら、妊娠5ヶ月頃となります。赤ちゃんの成長過程を見るとわかるように、妊娠4ヶ月の後半頃になると赤ちゃんはママの声が聞こえるようになっているためです。 妊娠5月頃には胎動も感じられ、お腹に赤ちゃんがいることをママはより実感するようになるので、胎教を始めるおすすめのタイミングとなるのです。
いつでも気軽に始められるおすすめの胎教
ここからは、おすすめの胎教について、具体例をあげながらご紹介していきます。 いつからでもできて、気楽に始められるものばかりなので、楽しんで胎教に取り組んでみてくださいね。
ママのお腹にいる赤ちゃんに向かって話しかける胎教
「おはよう」といったあいさつから、「生まれてくるのを楽しみにしているよ」といったことをお腹にいる赤ちゃんに語りかけてあげましょう。
<おすすめの赤ちゃんへの語りかけ方>
なかなかママが一人でいるときは、なんだか独り言のように感じられてお腹の赤ちゃんへ語りかけるのが気恥ずかしいかもしれましんが、パパが仕事に行くタイミングや帰ってきたタイミングなどで、「パパが帰ってきたよ〜。」と語りかけて、パパにも「ただいま〜。帰ってきたよ〜。」と一緒に胎教に参加してもらうのもおすすめです。 パパとお腹の中の子供とのふれあいの時間にもなりますし、パパになることへの実感も湧きやすくなる効果もあります。
絵本を読み聞かせてあげる胎教
大人になってからは本屋さんの絵本コーナーに、ほとんど立ち寄っていないという人も多いのではないでしょうか。絵本は胎教にも使えますし、生まれてきた赤ちゃんが成長してからも絵本をたくさん読んであげたいですよね。
図書館を利用して色々な本を借りながら、お気に入りの一冊を探してみるのもおすすめですよ。
スマートスピーカーやBluetoothスピーカーで音楽を聞かせてあげる胎教
スマートフォンでもいいですが、スマートスピーカーやBluetoothスピーカーが一台あるだけで、お家で音楽を楽しむことが楽しくなります。どんどんママのお気に入りの曲を流してあげましょう。 スマートスピーカーで毎日決まった時間に特定の音楽を流す設定にするのも楽でおすすめです。
お家カラオケをしてママとパパの歌と音楽を聞いてもらう胎教
妊娠後期になるとお腹が大きくなり外出がしづらくなったり、感染症対策として人の多い場所への外出を避けることも考えますよね。そんなママとパパにおすすめなのがお家でカラオケをすることです。
スマホ、テレビ、ゲーム機、パソコンなどをインターネットにつなぎ、マイクさえ用意すれば、1日数百円でお家でいつでもカラオケを楽しめるサービスが利用できます。 ママとパパの気分転換やストレス発散にも効果的ですし、赤ちゃんに音楽も声も届くのでおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?
個人差はあるものの、赤ちゃんがママのお腹の中で過ごす10ヶ月という期間は、あっという間に過ぎていきます。現在妊娠中のママは、胎教も含めて、お腹の中にいる赤ちゃんとの時間を愛おしみ、限られたマタニティ期間を楽しんで過ごしてくださいね。
今回は、おすすめの胎教についてご紹介してきましたが、紹介したおすすめの胎教だけが赤ちゃんとのコミュニケーションという訳ではありません。 お腹の赤ちゃんの成長を考え、栄養バランスのよい食事をとること、適度な運動をすること、出産や育児に備えて知識を身につけておくこと、ママ自身のメンタルが安定していることも赤ちゃんにとって嬉しいことです。
妊娠中の女性は特にホルモンバランスの変化や、自分自身の体や体調の変化、出産や子育てへの不安からネガティブな気持ちにもなりやすいと言われています。ひとりで多くのことを抱え込まないようにして、上手に周りの人の協力を得られるようにするといいでしょう。 パパや身近な家族は、妊娠中のママとお腹にいる赤ちゃんへ、愛情表現をしてあげましょう。例えば、お腹の赤ちゃんに「生まれてくるのを楽しみに待ってるよ」と言葉をかけてあげるのもおすすめですよ。
多くの人から祝福されてされて赤ちゃんが生まれてくるとママが実感していることは、妊娠中のママにとって大きな精神的な支えとなります。 生まれてくる赤ちゃんにとっても、夫婦・家族間のコミュニケーションが良好であることは、何よりの贈り物でもあるのです。